トランスアクセルヨーヨーのオイルの注し方
トランスアクセルヨーヨー(プラスチックベアリング内蔵ヨーヨー)のオイルの注し方について詳しく解説します。
※各図はわかりやすいようデフォルメしています。実際の状態とは見え方が異なることがあります。
※各図はわかりやすいようデフォルメしています。実際の状態とは見え方が異なることがあります。
これはトランスアクセルヨーヨーの断面図です。
トランスアクセルヨーヨーの構造は多種多様なので、ここでは「イーグルワン」「スピンスター」「スピンガジェット」等の比較的新しい機種を基準に解説していきます。
トランスアクセルヨーヨーの構造は多種多様なので、ここでは「イーグルワン」「スピンスター」「スピンガジェット」等の比較的新しい機種を基準に解説していきます。
上記の状態からアクセルのネジを締めるとこのようになります。
ヨーヨーを分解してベアリングを外した時の状態と同じですね。
ここにベアリングを取り付けると…
このようになります。これがトランスアクセルヨーヨーの構造です。
続いて注油の解説に入ります。いくつかのパターンでオイルを注してみましょう。
続いて注油の解説に入ります。いくつかのパターンでオイルを注してみましょう。
まずはアクセルにオイルの雫を垂らすやり方です。
アクセルの平らな部分(ネジになっていない部分)に1/2~1滴程度のオイルを垂らします。
アクセルの平らな部分(ネジになっていない部分)に1/2~1滴程度のオイルを垂らします。
その状態でベアリングを取り付けるとオイルが伸ばされて図のように行き渡ります。特に問題はなさそうですね。
ベアリングを取り付けたら指で優しく回してオイルをベアリングの内側に馴染ませましょう。
このやり方はハイパーヨーヨーなど様々な媒体で紹介されているので、ほとんどの人はこうやって注油していると思います。
ベアリングを取り付けたら指で優しく回してオイルをベアリングの内側に馴染ませましょう。
このやり方はハイパーヨーヨーなど様々な媒体で紹介されているので、ほとんどの人はこうやって注油していると思います。
次は同じやり方で1滴よりも多くオイルを注してみます。
さきほどよりもオイルの量が多いので、ベアリングを完全に取り付ける前にボディから溢れそうになっています。
ベアリングを奥まで差し込んだらオイルが溝から溢れてしまいました。あきらかに注しすぎです。
このように漏れ出したオイルがレスポンスやストリングに付着するとヨーヨーの戻りが不安定になります。
また、オイルがネジの方まで染み込んでしまうとボディが空中分解しやすくなり大変危険です。オイルの注しすぎには注意しましょう。
今度はZESTおすすめの注し方です。
このように漏れ出したオイルがレスポンスやストリングに付着するとヨーヨーの戻りが不安定になります。
また、オイルがネジの方まで染み込んでしまうとボディが空中分解しやすくなり大変危険です。オイルの注しすぎには注意しましょう。
今度はZESTおすすめの注し方です。
オイルの雫をポタッと落とすのではなく、薄く塗り伸ばすようにしてオイルをつけます。
塗る位置はアクセルの平らな部分、ネジとの境目の少し下。1箇所にだけつけるのではなくぐるっと1周するように塗り伸ばしてください。
オイルの量は1/4~1/2滴程度でOKです。
オイルの量は1/4~1/2滴程度でOKです。
この状態でベアリングを装着すると…
雫を落とした時よりもまんべんなくオイルが行き渡ります。
最初の時と同じように指でベアリングを回してオイルを馴染ませたら完了です。
このやり方のメリットは必要最小限のオイルを均一に注すことができるところ。
次の注油までのスパンは短くなってしまいますが、漏れ出しによる汚損や空中分解が防げるのは大きな利点です。
最初の時と同じように指でベアリングを回してオイルを馴染ませたら完了です。
このやり方のメリットは必要最小限のオイルを均一に注すことができるところ。
次の注油までのスパンは短くなってしまいますが、漏れ出しによる汚損や空中分解が防げるのは大きな利点です。
オイルボトルの先が太すぎて注しにくい場合はピンセットの先でオイルの雫を拾ってアクセルに塗りましょう。ピンセットでアクセルを傷付けないよう注意してください。
余談:グリスをつけたのに戻ってこない訳
グリスやワセリンなどのペースト状の潤滑油は強い戻りを求める人に人気のアイテムですが、その一方で「使っているうちにオイルよりも戻りが悪くなった」という例もあります。
一体何が起こっているのか解説します。
一体何が起こっているのか解説します。
オイルの時と同じようにしてアクセルにグリスを塗りました。
ここにベアリングを取り付けるとグリスが伸ばされてこのようになります。
この時点では特に問題がないように見えますね。
しかし使い続けていくにつれグリスには次のような変化が現れます。
この時点では特に問題がないように見えますね。
しかし使い続けていくにつれグリスには次のような変化が現れます。
ベアリングとアクセルの間にあるグリス、そしてベアリング取り付けの際に下側へ伸ばされたオイルはプレイの度に遠心力とベアリングの圧によって外側へ追いやられます。
グリスはオイルのほどの流動性が無いので、ベアリング溝の隅に溜まったオイルはその場に留まり続けます。
この状態が進行してベアリングとアクセルの間のグリスまで外側に逃げてしまうと、ヨーヨーのコンディションはオイルが乾いているのと同じ状態になってしまうのです。
これに気づかずに追いグリスをするとグリス過多になり、あっという間に溝からグリスが漏れ出します。
このような扱いの難しさがあるため、初心者のうちはグリスよりも液状オイルを使うことをおすすめします。
グリスはオイルのほどの流動性が無いので、ベアリング溝の隅に溜まったオイルはその場に留まり続けます。
この状態が進行してベアリングとアクセルの間のグリスまで外側に逃げてしまうと、ヨーヨーのコンディションはオイルが乾いているのと同じ状態になってしまうのです。
これに気づかずに追いグリスをするとグリス過多になり、あっという間に溝からグリスが漏れ出します。
このような扱いの難しさがあるため、初心者のうちはグリスよりも液状オイルを使うことをおすすめします。